top of page

ボルティモア(59万人)

  • ボルティモアBaltimoreは、米国メリーランド州にある同州最大の都市。どのカウンティにも属さない独立都市である。古くから天然の良港として知られ、1729年に南部産タバコの輸出港として開かれて発展した。首都であるワシントンDCの外港としての機能を有する大西洋で極めて重要な港湾都市である。

  • アメリカで最も古い都市の1つであり、1729年に誕生した。南北戦争の舞台にもなり、国歌や星条旗もこの地で生まれた。1830年に全米で初めてボルチモア・オハイオ鉄道(B&O)が開通した。魚種の豊富な優れた漁港として知られたが、ペンシルベニア炭田の開発により工業が発展し、後に造船・鉄鋼などで財政が潤い、また貿易港として発展し、ピーク時には人口100万人に迫る勢いを見せた。

  • ボルティモアCountyはボルティモア市を囲むように位置しているCountyで、市自体はcountyには属していない。County庁所在地はタウソンTowsonであり、同countyで人口最大の都市である。county内に法人化された自治体は無い。

  • 同Countyはボルティモア都市圏(85万人)に属している。領域の大半は郊外部の性格であり、ピードモント台地の境界に跨り、南部は大西洋岸平原にある。北部はおもに田園部であり、うねりのある丘陵部と南東部混合林に特有な落葉樹の森が続いている。

メリーランド州とボルティモア・カウンティの位置図

Maryland01.png
Maryland04.png

ボルティモア市の位置図

Maryland03.png

ボルティモア水道

  • ボルティモア市水道局の最優先事項は、市民に、安全で高品質な水を安定的に供給することである。市水道局は、180万人の地域住民と事業所に対し、安全な水を届けており、このことにより、ボルティモア市はこの地域最大の水道事業者となっている。即ち、ボルティモア市の他、周辺のBaltimore, Howard, Harford, Carroll, and Anneの各カウンティにも供給している。

水源

  • ボルティモア市水道の水源は、もともとは、雨水や雪解け水などの表流水である。市水道の水源は、Gunpowder Falls水系、North Branch Patapsco川、Susquehanna川の3つである。この水を、市域外の3つの、Liberty、Loch Raven、Prettyboyの各貯水池に集め、貯水している。その総貯水容量は3.2億m3である。Susquehanna川からの導水は、旱魃など水不足の時期にのみ運転される。

  • Prettyboy, Loch Raven, and Libertyの各貯水池の合計貯水容量は3.2億m3である。市水道局は、Montebello I, Montebello II, and the Ashburton の3つの浄水場を持っており、その能力は合計で136万m3/日である。

 

水源保全活動

  • ボルティモア市は、市水道への汚染を最小限にするための総合的なプログラムを通じて、水源保全を図っている。市水道局は、Loch Raven、Prettyboy、Libertyの各貯水池を含む 100km2の流域の水質保全に責任を負っている。この地域資源は、ボルティモア地域の180万人に供給されている安全でおいしい飲み水の基礎である。

  • 水源保全プログラムの進捗状況を監視し、併せて、水源地域内の市保有の土地、道路、ダムその他の施設を維持管理するために、RNRS:Reservoir Natural Resources Sectionが創設されている。このような努力を通じて市民は、将来とも、豊富な水資源と貯水池周辺でのリクリエーションを得ることができる。

浄水場

  • ボルティモア市水道は、都市圏の180万人に供給するため、3つの浄水場を運転している。

  • Montebello1と同2浄水場は、通常時は、Gunpowder Falls水系の2つの貯水池から原水が供給される。Loch Raven貯水池からの水は、自然流下で、口径3,600mmのトンネルで導水されており、浄水場能力は合計100万m3/日である。渇水時は、Deer Creekポンプ場により、60km東方のSusquehanna川から、口径2,700mmの導水管により導水される。

  • 3番目のAshburton浄水場は市の西方に位置し、Liberty貯水池から、延長20km、口径3,000mmのトンネルで導水されている。浄水場能力は60万m3/日である。

ボルティモア水道の歴史

  • 市水道局の記録によれば、ボルティモアにおける水道建設の最初の試みは、1787年、メリーランド州議会がボルティモア保険会社に対して水道事業の許可を出した時である。しかしこの試みは、次の試み同様、失敗に終わった。

  • 1797年の市の法人化後、市は、指定された道路にポンプを設置する事業を始めた。1803年、Carroll公園の小川の水源となっていた多数の泉の水を集水し、管路を使って市内まで送水する事業を、市のある部局に命じた。しかしこの試みも、水利権をめぐる争いのために再び失敗した。

  • 1800年代初期、ボルティモア水道会社が株式会社として設立され、土地と水利権を取得され、Jones Falls遊水地域から取水された水をためる配水池が市の中心部に建設された。後に、標高のもっと高いところに配水池が作られ、配水管も増強された。最終的には、この水道会社は、1854年に、135万ドルでボルティモア市に売却された。

  • 市は、成長する都市部の需要に対応するため、さらなる水源探しを続けた。多くの検討の結果、Jones Falls川のはるか上流部に、新たにRolandダム、同貯水池、Jones Falls導水路、Hampden貯水池、Mount Royal貯水池が、総事業費240万ドルで建設されることとなった。さらに1865年には、Chapman貯水池(Druidダム湖)も完成した。

  • Druid Hill貯水池は、水道管路の水圧改善のため1873年に建設された。需要が増えたり、渇水が繰り返されたりしたため、市はさらに新水源を求め、Gunpowder Falls川からの通年取水のための事業が、1881年、450万ドルで完成した。

  • この事業は、Gunpowder Falls川に建設されたLoch Ravenダム貯水池、この貯水池とMontebello湖を結ぶトンネル導水路、Montebello湖とClifton湖を結ぶ水路から構成されている。

  • 公衆衛生の意識の高まりにより、Montebelloにおけるろ過プラントの建設の後、1910年から塩素消毒が開始された。Montebello浄水場1は、2年の工期を経て、1915年から運転が開始された。

  • Loch Ravenダムも1915年に完成した。このダムは、その後1915年に、現在の堤頂の高さまで嵩上げされた。1918年、市は、隣接の土地を追加購入し、Montebello浄水場2を建設、1928年から稼働させた。20世紀前半における大きな工事としては、他に、Montebello-Druid湖連絡水路とPrettyboy ダム(1933年)、Gunpowder-Montebelloトンネル(1941年)、Patapsco - Montebello(1950年)などがある。

  • さらなる水需要に対処するため、1956年、Ashburton浄水場が、市内Druid Hill公園近くに建設された。20世紀後半のその他の大きな工事としては、2つのMontebello浄水場の改良工事と、1956年のDeer Creekポンプ場の建設である。このポンプ場は、Susquehanna川からの導水を行うものであった。

  • 21世紀の最初の10年間において、Ashburton浄水場では事業費6,500万ドルの大規模改良工事が行われ、さらにLoch Ravenダムの補強と更新工事を行い、ダムの厚さを2倍にした上、新たに洪水吐が設置された。Montebello湖では、堆積土の浚渫と、リクリエーション活動のための環境整備工事が実施された。現在、湖畔にある覆蓋なしの配水池において、法令で義務づけられている覆蓋を付加する工事が続いている。​​​​

ボルティモア水道の施設位置図

Maryland05.png

ボルティモア水道の鉛管対策

  • ボルティモア市水道局は、ボルティモア・カウンティの公共事業及び公共交通局DPWT:Department of Public Works and Transportationと協力して、鉛給水管プログラムを実施中である。このプログラムは、2021年に連邦政府環境保護庁EPAが施行した鉛銅給水管規則(改定版)LCRR:Lead and Copper Rule Revisionsに対応するものである。この規則は、鉛給水管を監視し、取替を義務付けるものである。

  • メリーランド州政府は、1972年に鉛給水管の新たな布設を禁止したが、まだ、材質の不明な給水管が多数存在している。このため我々は、水道使用者や事業者等に対し、給水管の材質を特定するための自主調査をお願いしている。

​自主調査のやり方

  • この自主調査は、新しいワンストップのポータルサイトを通じて行うことができる。この調査のためには、次のような道具が必要である:キー・磁石・コイン・スマホのカメラ・懐中電灯

  • 対象の給水管位置がわかったら、ポータルサイトのテキストボックスに住所を入力し、材質不明管かどうかを確認する。

  • 「調査が必要」と表示された場合は、地下の水道管の場所を探す。

  • 下図に示す方法で給水管の材質を特定する。

  • 給水管の写真をスマホで撮影し、ポータルサイトにアップロードする。

給水管の材質特定テスト

Maryland06.png
Maryland07.png
bottom of page